アセス審査会への要請文(2/8)

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ジュゴン監視団が2月8日アセス審査会に要請を行いました。先に要請項目をご紹介し、要請文本文を載せます。長文ですが、問題点把握のために是非お読みください。

「要請項目」
1 沖縄防衛局提出の追加・修正資料を「修正方法書」として公告・縦覧させること。もって市民・住民が縦覧期間1ヵ月+2週間、意見が言える期間を保障して意見を受け付けさせ、その後に県知事と審査会において60日、また90日以内で十分審査できるようにすること。

2 ゼロ・オプション(建設しない)を含む複数の代替案を検討すること

 普天間飛行場の「危険性の除去」のために、なぜ辺野古なのか全く説明されていない。大多数の県民は戦争反対と自然保護の立場から普天間基地の一日も早い閉鎖を切望していて、辺野古への移設を求めていない。

 日本も加盟する国際自然保護連合はジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの保護のため、ゼロ・オプションを含む代替案の検討を日米政府に勧告している。辺野古・大浦湾地域を中心とした豊かな生態系の致命的破壊を回避するにもゼロ・オプション等の検討は必須である。

3 アセス法違反が明確である「現況調査」(事前調査)について、その内容を明確にさせ中止を求めること。また事前調査の結果をアセス手続きに持ちこまさせないこと。

4 答申の趣旨である「方法書決定後1年以上の調査期間」について、事業者によって無視される懸念があるので、再度そのことを明確に表記すること。

5 アセス法第31条違反の「隊舎等の建設の建設工事」の中止を求めること。

 沖縄防衛局はキャンプシュワーブ内の隊舎等の移転予定地内にある建物の解体工事について、2008年2月5日入札予定、工期は7月31日までとして昨年12月18日に入札を公告した。この工事はアセス対象の普天間代替施設建設と直結しているからである。

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「要請文」
2008年2月8日
沖縄県環境影響評価審査会
会長 津嘉山 政光 殿

沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
団長 東恩納 琢磨

要請書

(1)沖縄県環境影響評価審査会は本方法書について多くの市民からの貴重な意見も参考にして、科学的立場から真摯に審査され、飛行場建設部門について、2007年12月17日に答申した。その内容の核心は「・・方法書について35項目76問の質問書を事業者に送付したが、『決定しておらず具体的に示すことが困難』との回答があまりにも多く、的確に答申することは困難である。・・・事業内容がある程度決定した上で、再度実施するべきものと思料する。」との箇所である。

 ところが県知事は「・・答申を真摯に受け止める必要がある」と言いつつ、方法書の公告・縦覧の再実施を求めなかった。

 次に審査会は埋立部門について、2008年1月18日に答申した。その核心は「・・・当該事業についての追加資料として150頁余の事業内容の説明資料を示したが、その時期が今回の答申の直前であったことから十分な審査期間が確保できず、的確に答申することは困難な状況である。・・・書き直しをさせる必要がある。」との箇所である。

 審査会は、大勢の市民が傍聴する中で開催された。そしてまた、すべてのマスコミも参加し社会的注目のもとで終始開催された。最後の審査会において、市民団体からの要請も考慮にいれて、また急浮上した「1700万m3の埋め立て土砂の県内調達」もあって「・・再度実施すべきものと思料する。」から一歩踏み込み、「・・書き直しをさせる必要がある。」と断言し、再実施を強く要求したのである。

 ところが、県知事は「書き直し」は「やり直し」ではないと言葉の使い分けをして、方法書の公告・縦覧の再実施を求めず、再び答申を著しく歪曲したのである。

 このような沖縄県の対応によって、市民・住民は沖縄防衛局が2月5日に提出した「追加・修正資料」(以下修正方法書)について公告・縦覧期間1ヵ月+2週間において意見を言う権利が奪われ、県知事と審査会は60日と90日以内の審査期間が確保できなくなろうとしている。その責任は事業者である沖縄防衛局にある。

 マスコミ報道によると、追加・修正資料でも伊江島、キャンプハンセン、北部訓練場等への飛行経路や埠頭の記載がなく、オスプレイの配備も隠蔽されている。他方、飛行場本体工事を基軸に、作業ヤードの構築、辺野古ダム周辺の掘削、埋立土砂の県内調達、軍空港と連動する高江集落近くへの6ヶ所のヘリパット建設等があり、辺野古・大浦湾地域を中心とした豊かな生態系の致命的破壊が容易に想定される。また政府が軍用機の住宅地域上空の飛行を認めざるを得なくなり、地域住民には墜落の危険性と爆音被害の不安がますます高まってきている。

 それ故に、市民・住民の意見は、ますます重大な意味をもち、十分な期間が保障されねばならない。沖縄防衛局、沖縄県は、市民・住民の意見への配慮が法的に義務付けられており、住民意見の聴取を真剣に受け止めることが求められている。アセス制度の根幹は情報の公開と住民参加による環境野保全であることはいうまでもない。


(2)沖縄防衛局は2007年4月からアセス法の手続きを経ないままに「現況調査」(事前調査)を強行した。2006年12月の第2回移設協議会において,守屋防衛事務次官が50ha以上の埋立事業はアセス法の対象事業であるとの前提に立って、環境アセスの概要を述べた上で、「・・5月の中旬までに知事の意見の提出を頂きたい・・・。ミドリイシサンゴは5月から6月頃の夜間の満潮時に産卵する・・・この時期に調査を開始できないと・・次の産卵時期である再来年の6月まで遅れまして、結果として事業が1年おくれとなる・・」と説明した。ところが2007年1月の協議会においても政府と県との間で建設位置について合意ができず、事業の遅れは許されないとして、「普天間飛行場代替施設に係る入札関連資料」(防衛施設庁作成)に見るように、いであ株式会社等と契約し、また県知事から「公共用財産使用協議」により、当該海域使用の同意を得て、一切の情報を非開示のまま、調査を開始したのである。

 ところで、同意の条件である「使用に当たっての配慮事項」は全く守られていない。配慮事項への回答は作業実施前にあるべきなのに、6月8日であり、しかもその内容が具体性がない。一例としてジュゴンへの配慮として「調査機器の設置等の作業時間については、専門家等の指導・助言を得て設定すること。」となっているが、回答では「調査機器の設置及び現況調査の実施については、専門家の助言を得ながら実施しているところである。」と具体化されず、日の出前からの調査をたびたび行っている。2004年前の調査にあっては「日の出から1時間後開始、日没1時間前終了」と明記され、守られていた。

 アセス法違反の「現況調査」については答申においては「・・現在、事業者が実施している環境現況調査は、ジュゴンやサンゴ類等の生物的環境への影響が懸念されることから中止させる必要がある。」と中止を断言したが、知事意見においては「 ・中止させる必要があるとの答申を踏まえ、事業者においては十分配慮し、本意見に基づき選定された調査手法に基づいて適切に調査を実施する必要がある。」となり、中止を求めなかった。

 知事当局の説明では沖縄防衛局が提出した「公共用財産使用協議書」において、(1)サンゴの産卵を把握するための着床器具、(2)ジュゴンの泣き声を捉えるパッシブソナー、(3)ジュゴン等を撮影する水中ビデオカメラ、(4)海象調査機器を使っての四つの調査は承認したので、今回も認めざるを得なかった。それら以外の調査は認めていないので、実施しているものには防衛局に対し強く中止を求めていると再三言明している。本来、上記4点の調査もアセス手続きのなかで行われるべきことは言をまたない。

 アセス法違反の「現況調査」は現在も続行中であるが、政府はその調査結果をアセスに反映させる意向ではないかと県内マスコミは再三報じている。基地建設のためにと違法に違法を重ねることは許されない。


(3)私たちが強く要求していて、審査会において合意のあった「方法書の決定後1年以上の調査期間」については答申、知事意見とも「・・・動植物にかかる調査の手法のうち調査時期、期間、地域、地点及びラインについては、今後、当該事業の内容が具体的に決定されることに応じて、・・設定されるとともに・・・。特に動物の繁殖に影響が生じると考えられる場合の調査時期及び期間については、四季の調査や複数年の調査を実施させること。」としている。

 県当局は「・・今後、当該事業の内容が具体的に決定されることに応じて・・」との表現が「方法書の決定後1年以上」を意味していると説明し、また「方法書決定後1年以上の調査」を明言した。
 ところがマスコミによると沖縄防衛局はアセス手続きの最中、不遜にも海域動物の現況調査業務について1月22日入札を公告したという。調査期間は2008年3月21日〜10月末までとなっている。調査期間は約7ヶ月であり、アセス制度の基本中の基本であり、答申と意見でもある「方法書決定後1年以上調査期間」というのが無視される懸念が生じている。

 環境影響評価審査会の役目はアセス手続きについて専門的、科学的立場に立って審査し、もって事業による環境悪化を極力軽減すること、具体的には沖縄有数の辺野古・大浦湾地域の豊かな生態系と住民の生活環境を守ることである。県知事が審査会の答申を無視したり、歪曲すれば環境悪化を許すことになり、審査会の存在価値は無くなる。

以上のことを踏まえ、下記のことを要請する。



1.沖縄防衛局提出の追加・修正資料を「修正方法書」として公告・縦覧させること。もって市民・住民が縦覧期間1ヵ月+2週間、意見が言える期間を保障して意見を受け付けさせ、その後に県知事と審査会において60日、また90日以内で十分審査できるようにすること。

2.ゼロ・オプション(建設しない)を含む複数の代替案を検討すること

 普天間飛行場の「危険性の除去」のために、なぜ辺野古なのか全く説明されていない。大多数の県民は戦争反対と自然保護の立場から普天間基地の一日も早い閉鎖を切望していて、辺野古への移設を求めていない。

 日本も加盟する国際自然保護連合はジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの保護のため、ゼロ・オプションを含む代替案の検討を日米政府に勧告している。辺野古・大浦湾地域を中心とした豊かな生態系の致命的破壊を回避するにもゼロ・オプション等の検討は必須である。

3.アセス法違反が明確である「現況調査」(事前調査)について、その内容を明確にさせ中止を求めること。また事前調査の結果をアセス手続きに持ちこまさせないこと。

4.答申の趣旨である「方法書決定後1年以上の調査期間」について、事業者によって無視される懸念があるので、再度そのことを明確に表記すること。

5.アセス法第31条違反の「隊舎等の建設の建設工事」の中止を求めること。

 沖縄防衛局はキャンプシュワーブ内の隊舎等の移転予定地内にある建物の解体工事について、2008年2月5日入札予定、工期は7月31日までとして昨年12月18日に入札を公告した。
 この工事はアセス対象の普天間代替施設建設と直結しているからである。

以上

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このページは、hが2008年2月14日 19:21に書いたブログ記事です。

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